他の政策と並び、福祉も重要視しているという田母神氏は、「一人暮らしのお年寄りが多い。亡くなっても一週間も見つからないこともある。これでは、『優しい東京』とは言えない」と、高齢者の置かれている現状を指摘。映画、「ALWAYS 三丁目の夕日」のような社会を作りたいと訴えた。そのために、年齢によって家賃を変えることで、三世代がバランスをとって入居できるマンション制度を提案。震災時も、高齢者と若者が声を掛け合って助け合えるとし、防災面での有効性も訴えた。
田母神評「他候補との明確な違い」
また、田母神氏は、主要候補といわれる宇都宮健児氏、細川護熙氏、舛添要一氏とは、「靖国参拝」、「外国人参政権」、「原発」の点で、明確な違いがあると断言。
他候補と違い、田母神氏は安倍総理と同様に靖国神社を参拝するとし、また、外国人参政権については、「人口が少ない島に日本人の人口を超える人が来たら、事実上乗っ取られるということだ」と批判した。
原発については、「安全に運用しながら使用する」と宣言。「原発を使えば、年間4兆円の火力発電用の燃料代も、外国に持っていかれずに済む。中小企業の経営も安定し、みなさんの給料も上がる。放射能で死んだ人はいない。安全に使うことは可能だ。日本がやめても中国、韓国が使う。なぜ中韓が安全に使えるものが、日本では使えないのか」。他候補と一線を画す田母神氏の訴えに、聴衆からは拍手が起こった。
最後に、「安倍総理も心の中では私に当選して欲しいと思っているはず。皆さんにあまり難しいお願いはできないが、一人100票くらい持ってきてほしい」と聴衆を笑わせた。
デヴィ夫人の歴史認識「白人の植民地支配に終止符を打つ戦争だった」
応援演説に駆けつけたデヴィ・スカルノ氏は、「40年間外国に住み、日本に帰国したら、日本人のモラル低下にカルチャーショックを受けた」と話し始めた。
「中国、韓国に靖国参拝を非難されれば、『内政干渉するな』と反論もできない。不甲斐ない、腰抜け腑抜けの政治家ばかり。なんて情けない日本になったのか。日本は変わらなければいけない」。
また、デヴィ氏は、他候補への批判を展開した。
「細川さんは過去20年近く公職につかず、ゾンビのように蘇った。小泉さんの腹話術(人形)だ。宇都宮さんは加害者の味方ばかりして、被害者を守っていない。親中国、親韓国で、日本の国旗・国歌も敬わない。舛添さんは5人のうち3人は婚外子で、女性の敵。認知する、しないで裁判にもなっている。女性問題や老人対策を話すなんて、ちゃんちゃらおかしい」
さらに、「戦後69年も経っているのに、なぜ中韓がつべこべ言うのか、おかしい」と歴史認識に言及。「なぜ、村山談話などが日本の歴史認識として残ってしまうのか。あの戦争が、白人の植民地支配に終止符を打った。マレーシアも、シンガポールも、あの戦争のおかげて独立できた」と語り、「日本を、東京から変わらせるのは田母神さんだけ」と、田母神氏への投票を強く呼びかけた。(IWJ・原佑介)