世界で最も貧しいウルグアイ大統領「飛行機持ってないから乗せて」メキシコ大統領「いいよ」…仲良く帰国するときの様子が人気を呼ぶ
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世界で最も貧しい大統領として知られるウルグアイのホセ・ムヒカ大統領。贅沢に興味がなく資産の9割近くを寄付し、大統領専用機なども持たぬため、国際会議にはエコノミークラスで行くか、他の大統領に便乗させてもらうことが多いそうです。
そんなムヒカ大統領がメキシコ大統領専用の飛行機に同乗し、自国まで送ってもらっている時の様子が「かわいらしい」と話題を呼んでいました。
右がムヒカ大統領。![ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領02]()
シートベルトを締めて、ちょこんとつつましく座っている感じが、確かにかわいらしい……。メキシコのエンリケ・ペーニャニエト大統領(左)に頼んで乗せてもらったそうですが、なんだか居候な雰囲気が漂っていて、彼の人柄が垣間見える写真となっています。
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メキシコ大統領の話をうんうんと聞いているところ。![ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領04]()
いかにも好々爺といった感じで、世界中から人気の高いムヒカ大統領。この様子に対して、海外掲示板も盛り上がっていました。
●きっと彼は、「ちょっと乗せて帰ってもらいたかっただけなのに、なんでこんな退屈な話をしてるんだ……」って思ってるかも。
↑メキシコからだけど、うちの大統領はあからさまにバカで、たやすくメキシコ裕福層やアメリカの政治家・企業に支配される、あやつり人形さ。ムヒカ大統領が表現していることの真逆を行っている。だから彼は退屈というよりも困惑していると思う。
●彼が貧しいってことは、税金をポケットに入れて腐敗してないってこと?
↑そうだね、あと90%くらいの収入をチャリティに寄付してるよ。
●彼は貧困っていうわけではない。もっとも貧困な大統領ってだけだ。自分専用の飛行機を持っていないということだ。
●ノルウェーの首相も専用飛行機ないよ。裕福だけど。
↑トナカイに乗って飛ぶのかい?
●次の大統領選のPRにはいいな。
●ウルグアイの大統領はPRはいらないよ。すでに人気だ。
●ウルグアイからだけど、私たちの大統領が他の大統領に乗せてもらうのはかなり一般的。大統領専用機はなく、国内を移動するときもヘリコプターだけ。
大きな会議には「Tango1」というアルゼンチン大統領専用の飛行機に乗せてもらっている。一度アルゼンチン大統領のことを「頑固」と呼ぶ事件があった直後に、会議のために乗せてもらうお願いをしていたので、みんなで興味深い旅になるだろうなと思っていた。
↑なかなか良い大統領をお持ちだね。
●彼がシートベルトをちゃんと装着しているのもなんかいい。彼はみんなのお気に入りのTio(スペイン語でおじさんの意)なんだ。
●今日、私はメキシコの大統領が写真うつりがいいと知った。
↑妻も写真写りいいよ。女優だし。
↑彼も俳優に見えるしね。
●ムヒカだっていい写りのときあるよ。
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↑なんかハグしたくなった。
●この人を最初の世界大統領にしたいくらいだ。
↑まともな人に、そんなことを押し付けたくないとも思う。
普段から他国の飛行機に乗せてもらっている事実も興味深いですが、毎回それを素直にお願いしているというのも大統領の人柄のなせるわざなのかもしれません。
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ちなみにこちらがムヒカ大統領の自宅で、同じく政治家である妻と犬と一緒に、郊外に暮らしているとのこと。
他に資産は20万円ほどのフォルクスワーゲン・ビートル(1987年型)だけで、収入の大半を寄付しているため生活費は1000ドル(約10万円)ほどだそうです。2012年に話題となった、消費主義への警鐘スピーチは以下をどうぞ。
ムヒカ大統領のリオ会議スピーチ: (訳:打村明)
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会場にお越しの政府や代表のみなさま、ありがとうございます。
ここに招待いただいたブラジルとディルマ・ルセフ大統領に感謝いたします。私の前に、ここに立って演説した快きプレゼンテーターのみなさまにも感謝いたします。国を代表する者同士、人類が必要であろう国同士の決議を議決しなければならない素直な志をここで表現しているのだと思います。
しかし、頭の中にある厳しい疑問を声に出させてください。午後からずっと話されていたことは持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。私たちの本音は何なのでしょうか?現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似することでしょうか?
質問をさせてください:ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか。
息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を世界の70億〜80億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?可能ですか?それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?
なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?
マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。マーケット経済がマーケット社会を造り、このグローバリゼーションが世界のあちこちまで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか。
私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか?あるいはグローバリゼーションが私たちをコントロールしているのではないでしょうか?
このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」というような共存共栄な議論はできるのでしょうか?どこまでが仲間でどこからがライバルなのですか?
このようなことを言うのはこのイベントの重要性を批判するためのものではありません。その逆です。我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、政治的な危機問題なのです。
現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。
ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルのために人生を放り出しているのです。消費が社会のモーターの世界では私たちは消費をひたすら早く多くしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現れるのです。
このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。ということは、10万時間持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです!そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので作ってはいけないのです。人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。これはまぎれも無く政治問題ですし、この問題を別の解決の道に私たち首脳は世界を導かなければなりません。
石器時代に戻れとは言っていません。マーケットをまたコントロールしなければならないと言っているのです。私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。
「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」
これはこの議論にとって文化的なキーポイントだと思います。
国の代表者としてリオ会議の決議や会合にそういう気持ちで参加しています。私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、みなさんには水源危機と環境危機が問題源でないことを分かってほしいのです。
根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。そして、改めて見直さなければならないのは私たちの生活スタイルだということ。
私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民しかいません。でも、世界でもっとも美味しい1300万頭の牛が私の国にはあります。ヤギも800万から1000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。こんな小さい国なのに領土の90%が資源豊富なのです。
私の同志である労働者たちは、8時間労働を成立させるために戦いました。そして今では、6時間労働を獲得した人もいます。しかしながら、6時間労働になった人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも長時間働いています。なぜか?バイク、車、などのリポ払いやローンを支払わないといけないのです。毎月2倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっているのです。私と同じく、幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。
そして自分にこんな質問を投げかけます:これが人類の運命なのか?私の言っていることはとてもシンプルなものですよ:発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。
幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素であるということを覚えておかなくてはなりません。
ありがとうございました。
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「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」
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この言葉が胸に突き刺さりました
(^^)
僕は子供が二人とも社会に出たため、本当に「お金」を使わなくなりました(マジです)というかお金が余りかからなくなったの方が正確ですね
(^^)
人間の欲は尽きることがないとよく聞きます。
それも確かなことであると思いますし、実際食わなければ生きては行けません!それに負けたくないから他の人以上にがんばると言う競争心というのも大事なことであると思います。
しかし今の日本国という国において飯が食えないという状況になるでしょうか?
何かしらの仕事をしていればご飯が食べられないという状況にはないはずです。
☆一部の不貞外国人生活保護者は除き
この大統領を見て
「足るを知る」
という言葉の意味の重さを再度思い起こさせていただきました!
感謝(^^)